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★聴導犬のお話★ 聴導犬とは、聴覚障害者の方の耳の代わりとなって音を知らせてくれる 犬のことです。 聴覚障害者の方は音によってもたらされる情報を知ることができない ので、日常生活の中で発生する様々な音による情報を、聴覚障害者の 方に伝える仕事をしているのです。 例えば、インターホンの音に反応して来客が来ていることを知らせたり、 目覚まし時計やFAX、笛吹きやかんの沸騰音、非常ベルの音、 赤ちゃんの泣き声なども知らせてくれます。 また路上では、車にクラクションを鳴らされたのを知らせてくれるなど、 聴覚障害者の方が安全に外出できるように手助けをしています。 それでは、訓練はどのようにして行われるのでしょうか? まず最初は、「待て」「来い」「座れ」「伏せ」などの基本的な動作を教える 訓練から始めます。 この時、指示は言葉ではなく、手の動きだけで伝えます。 聴覚障害者の方は言葉が発しにくく、声に出して指示することができない 場合が多いからです。 基本的な動作ができるようになったら、日常の音に反応する訓練が 行われます。 音がした場所を探して、人に知らせることができるように教えていきます。 音がすると、確認のため音のした所へ行き、確認後主人の所へ戻って 主人の体に触り、音がしていることを知らせます。 前足で主人の体にタッチすることによって音がしているということを 伝えるのです。 そして、音のしている所へ主人を誘導して行くことができるように 訓練されます。 また、外での音に反応する訓練も行われます。 そのような訓練を経て聴導犬として合格した犬と、使用を希望される 聴覚障害者の方とが一緒に訓練を受け、共に生活することができるように していきます。 聴導犬は、オレンジ色のケープとオレンジ色の首輪、リードを身に着けて います。 では、聴導犬にはどのような犬がなるのでしょうか? 聴導犬の場合、特に種類が問われるようなことはありません。 保健所や動物保護団体などに保護されている犬の中から、適正を見て 選ばれることが多いようです。 捨て犬だった犬が、訓練を受けることによって立派な聴導犬となり、 人の役に立ってくれるのです。 一度は人から捨てられてしまった犬が、聴導犬になることにより 再び人から必要とされ、人から愛情を受け、人との間に信頼関係を 築きながら一緒に暮らしていくのです。 それを思うと、一頭でも多くの聴導犬が誕生してほしいという気持ちで いっぱいになります。 |
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